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立春(りっしゅん)2/4~18ころ
暦の上ではこの日から春が始まります。まだ寒さは厳しい時期ですが、日差しには微かな力強さが感じられ、梅の蕾が膨らみ始めるなど、水面下で生命が動き出す季節です。古来、立春は一年の始まりとして尊ばれ、新たな気持ちで無病息災を願う日でもありました。厳しい冬を耐え抜いたからこそ感じられる、かすかな春の息吹に耳を澄ませてみませんか。
第一候 東風解凍(はるかぜこおりをとく)2/4〜8ころ
春の訪れを告げる東風(こち)が吹き、冬の間張り詰めていた氷を少しずつ溶かし始める時期です。この「東風」は、春を連れてくる暖かな風の代名詞です。
【生活の知恵】この時期、玄関先に「立春大吉」と書いた紙を貼る風習があります。左右対称の文字が邪気を払うとされ、一年を平穏に過ごすためのお守りになります。
【旬の食べ物】立春大吉豆腐。白い豆腐には「邪気を払う」力があるとされ、立春に食べることで体を清めます。
旬の魚:伊勢海老(いせえび)、旬の野菜:蕗の薹(ふきのとう)、旬の星:昴(すばる)、季節の楽しみ:初午(はつうま)
第二候 黄鶯睍睆(うぐいすなく)2/9〜13ころ
「春告鳥」とも呼ばれるウグイスが、山里で鳴き始める時期です。最初はたどたどしい鳴き声も、次第に美しい「ホーホケキョ」という響きに変わっていきます。
【生活の知恵】まだまだ冷え込む時期ですが、この時期の雨は「春の雨」と呼ばれ、乾燥した大地を潤します。温かい飲み物に生姜を加え、内側から体温を下げない工夫をしましょう。
【旬の食べ物】ふきのとう。雪の下から顔を出す春の使者です。独特の苦味は、冬の間に眠っていた体を目覚めさせてくれます。
旬の魚:あおやぎ(正式名バイガイ)、旬の野菜:小松菜、旬の果物:伊予柑(いよかん)、季節の楽しみ:うぐいす餅
第三候 魚上氷(うおこおりをいずる)2/14〜18ころ
割れた氷の間から、魚が跳ね上がる様子を表しています。水温が上がり、生き物たちが活発に動き出すサインです。
【生活の知恵】春の気配を感じたら、少しずつ春物の服を準備し始めましょう。首元を温めるストールを明るい色に変えるだけで、心にも春が舞い込みます。
【旬の食べ物】春告魚(はるつげうお)。主にメバルやニシンを指します。特にメバルは煮付けにすると絶品で、淡白ながらも上品な脂の乗りが楽しめます。
旬の魚:いとより、旬の野菜:高菜(たかな)、旬の星:シリウス、季節の楽しみ:桃の節句

あそ雛まつり(栃木市)
巴波川(うずまきがわ)周辺を舞台にした風情ある雛祭りです。最大の見どころは、色鮮やかな雛人形を乗せた小舟が川を進む「流し雛」で、蔵の街の景観と相まって江戸情緒を感じさせます。展示や体験イベントも豊富で、春の訪れを優雅に楽しめる栃木市を代表する催しです。(写真:栃木市提供)

今市花市
現在は2/11建国記念の日に開催される江戸時代から続く伝統ある行事です。縁起物のダルマや黄鮒、春を待つ花木や苗木を売る露店がずらりと並び、多くの人で賑わう活気ある光景は、厳しい冬の終わりと春の訪れを告げる今市の風物詩です。地元グルメを楽しみながら「福」を探しに出かけませんか。(写真:日光旅ナビ提供)

大寒(だいかん)1/20~2/3ころ
一年で最も寒さが厳しくなる時期です。万物が凍りつくような冷気が漂いますが、この時期の「寒(かん)」を利用した「寒造り」の酒や味噌、凍み豆腐などは、雑菌が少なく、深い味わいを生むと珍重されてきました。厳しい寒さの先に、確かな春の足音を感じる準備期間でもあります。寒さに耐え忍ぶことで、生命の芯がより強く、温かく育まれていく、静寂と力強さが同居する季節です。
初候 款冬華(ふきのはな さく)1/20~1/24ころ
地表を覆う厚い霜を押し除けるようにして、蕗のノド(蕗の母)が顔を出し始めます。雪の下でひっそりと、しかし力強く春の準備を整えている生命の輝きを感じる頃です。昔の人は、雪の中からわずかにのぞく蕗の薹(ふきのとう)を見つけると、「春の使いが来た」と喜びました。独特の苦味は、冬の間に眠っていた体を目覚めさせる「春の薬」として、家族の食卓を明るく彩ったそうです。
旬の魚:鰤(ぶり)
旬の野菜:百合根(ゆりね)
旬の果物:蜜柑(みかん)
次候 水沢腹堅(さわみず こおりつめる)1/25~29日ころ
沢の水が厚く凍りつき、氷が最も硬くなる時期です。冷気は極まり、自然界は深い眠りについたかのように静まり返ります。この極寒を利用して作られるのが「寒紅(かんべに)」です。寒中に紅花から抽出された紅は、最も発色が良く、魔除けの意味も込められていました。凍てつく寒さの中で職人が水仕事に励み、女性の唇を美しく彩る鮮やかな赤を生み出す姿には、人の手仕事の温もりを感じます。
旬の魚:本鮪(ほんまぐろ)、公魚(わかさぎ)
旬の野菜:芽キャベツ
末候:鶏始乳(にわとり はじめて にゅうす)1/30~2/3ころ
立春を目前に控え、日が徐々に長くなるのを感じ取った鶏が、卵を産み始める頃です。寒さはまだ厳しいものの、生き物たちは確実に春の気配を感じ、次の世代へと命を繋ぎ始めます。大寒の日に産まれた卵は「大寒卵」と呼ばれ、食べると一年間健康に過ごせ、金運も上がると言われる縁起物です。厳しい寒さに負けず産み落とされた卵の濃い黄色は、まるで小さな太陽のよう。家族で分け合い、春を待つ力にする習慣は今も愛されています。
旬の魚:真鯛(まだい)
旬の野菜:セロリ、牛蒡(ごぼう)
季節の楽しみ:節分(せつぶん)

大前神社
大節分祭・節分講社祭 2/3
開運招福と厄除けを願う伝統行事で、境内は多くの参拝客の熱気に包まれます。日本一のえびす様に見守ら れながら、一年の無病息災を祈る活気ある神事となっています。(写真:大前神社提供)


鬼怒川温泉 招福鬼まつり
2/1~2/28
節分に合わせた恒例行事で、一般的な「鬼は外」ではなく、地名にちなみ「鬼は内、福は内」と唱えるのが最大の特徴です。大笹原神社での神事のほか、鬼怒川温泉駅前では赤鬼・青鬼との記念撮影や、豪華賞品が当たる「がらまき(豆まき)」が行われ、多くの観光客でにぎわいます。厄を払い、福を招く温かな雰囲気の冬の風物詩です。
(写真:日光市観光協会提供)

小寒(しょうかん)1/6~1/19ころ
「寒の入り」とも呼ばれ、いよいよ寒さが本格的になる時期です。この日から節分までの期間を「寒中」と言い、寒中見舞いを出したり、厳しい寒さに耐える「寒稽古」が行われたりします。また、小寒の朝には「小豆粥」を食べて無病息災を願う風習があり、赤い小豆の色が厄を払い、冷えた体を芯から温めてくれるという、先人の優しい知恵が込められています。
初候:芹乃栄(せりすなわちさかう)1/6〜9日ころ
冷たい水辺で芹(せり)がすくすくと育つ時期です。芹は春の七草の一つで、厳しい冬の寒さの中でいち早く芽を出すことから、強い生命力の象徴とされてきました。 この時期の心温まる行事といえば「七草粥」です。お正月のご馳走で疲れた胃を労わり、青々とした芹の香りで春の訪れを一足先に感じながら、家族の健康を祈るひとときは、冬の朝の穏やかな幸せを感じさせてくれます。
旬の魚:笠子(かさご)、ムール貝
旬の野菜:蕪(かぶ)
季節の楽しみ:七草粥(ななくさがゆ)
次候:水泉動(しみずあたたかきをなす)1/10〜14ころ
地上の空気はまだ凍てつく寒さですが、地中深くでは凍っていた泉の氷が解け、水が動き始める時期です。目には見えなくても、自然界では着実に春への準備が始まっていることを教えてくれます。 この時期、寒さが厳しいほど水が澄み切るため、昔の人はこの水で酒や醤油を仕込む「寒造り」を大切にしました。目に見えない場所での「芽生え」を慈しむ、日本人の繊細な感性が光る季節です。
旬の魚:蜆(しじみ)、鯉(こい)
旬の野菜:ブロッコリー
季節の楽しみ:鏡開き
末候:雉始雊(きじはじめてなく)1/15〜19ころ
山の中で雄の雉(きじ)が「ケーン、ケーン」と鳴き始める時期です。これは求愛の合図であり、凍えるような寒さの中でも、生命は次の世代へとバトンをつなごうとしています。雉は、農耕地、河川敷などを好み、地上を歩いて移動することが多いため、よく見かける日本の国鳥です。
旬の魚:鱈(たら)
旬の野菜:水菜(みずな)
旬の星座:オリオン座

生子神社 日の出祭り 1/11
天文18年(1549)に氏子の子が天然痘で死去し、境内に身を清め42種の供物を神前に供えて子供の蘇生を祈ったところ三日後に息を吹き返したという言われが「日の出祭り」の始まりで、日の出前に氏子一同が神社に参集し、42種の供物を神前に供えた後に弓取り式の神事を行います。鹿沼市の無形民俗文化財に指定されました。(写真:鹿沼市観光協会提供)

冬至(とうじ)12/22~1/6ころ
冬至は、一年で最も昼が短く、夜が長い日です。この日を境に太陽の力が再び強くなることから、古くから「一陽来復」といって、悪いことが去り、幸運が巡ってくる節目の日とされてきました。風邪を引かずに新年を迎えるため、かぼちゃを食べたり、ゆず湯に入ったりする習わしがあります。厳しい寒さはこれからですが、春の訪れに向けて少しずつ日が長くなるのを感じるようになります。
乃東枯(なつかれくさかるる)(12月22日〜25日頃)
「乃東(だいとう)」とは夏に枯れることから名がついたウツボグサという薬草のことで、「枯るる」は枯れてしまうという意味です。夏至の頃に咲き、夏が来ると枯れてしまうウツボグサが、冬至の頃に地上部が完全に枯れる様子を表しています。植物の生命活動が最も衰え、冬の静けさが際立つ時季です。自然界のサイクルが感じられ、次の春へのエネルギーを蓄えているかのように思える候です。
旬の魚:河豚(ふぐ)
旬の野菜:蓮根(れんこん)
旬の果物:柚子(ゆず)
麋角解(さわしかのつのおつる)(12月26日〜30日頃)
「麋(さわしか)」とは、大鹿(オオジカ)の一種であるヘラジカやトナカイを指します。冬至の後のこの時期、成長した雄の鹿の角が自然と根元から抜け落ちる様子を表しています。この習性から、鹿の角の生え変わりは、冬の盛りが近づいていることを示唆しています。自然界では力強い再生のサイクルが繰り返されています。
旬の魚:鮟鱇(あんこう)
旬の野菜:黒豆(くろまめ)
旬の野菜:海老芋(えびいも)
雪下出麦(ゆきしたむぎいづる)(12月31日〜1月4日頃)
厳しい寒さが続く頃ですが、雪の下で春を待つ麦の芽が少しずつ顔を出し始める様子を表しています。雪に覆われていても、麦は寒さに耐え、しっかりと根を張って成長を始めています。この候は、春の兆しを微かに感じさせる、希望に満ちた季節の知らせです。年の瀬から新年を迎え、寒さの中に秘められた生命力を感じる時季です。
旬の魚:甘海老(あまえび)
旬の果物:金柑(きんかん)
旬の野菜:慈姑(くわい)

New Year HANABI
(モビリティリゾートもてぎ)
新年の幕開けを祝う「劇場型花火」が2年ぶりに開催されます!視界いっぱいに広がる菊屋小幡花火店の芸術玉と、音楽がシンクロする大迫力の演出は必見。 澄み切った冬の夜空、サーキットの特等席で特別な時間を過ごしませんか。昼はアトラクション、夜は感動の花火で、最高の一年をスタートしましょう!
「PHOTO:金武写真事務所」

大雪(たいせつ)12/7~12/21ころ
大雪とは、雪が盛んに降りだす頃という意味で、山の峰々は雪をかぶり、平地にも雪が降る時期で、その字のごとく大雪(おおゆき)になる地域もあります。「冬将軍」「シベリア寒気団」「真冬並みの寒さ」など、様々な言葉で表現されるこの頃は、寒気団がシベリア方面から到来し、日本海側には降雪をもたらし、太平洋側では乾燥した冷たい空っ風が吹き荒れます。余談ですが、「冬将軍」とは、ナポレオンがロシアを侵攻しようとした際に厳寒が原因で敗戦した際に、イギリスの新聞が「ロシアの冬将軍にナポレオンが敗れた」と表現したことに由来します。冬将軍に負けないよう、しっかりと防寒の備えをしておきましょう。
初侯 閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)12月7日頃~11日頃
空が空が閉ざされ本格的な冬になるという意味で、重たい冬の雲が空をふさいでいるかのような、真冬の空のイメージです。
旬の魚:金目鯛(きんめだい)
旬の野菜:白菜(はくさい)、大根(だいこん)
次侯 熊蟄穴(くまあなにこもる)12月12日頃~16日頃
熊が穴に入って冬ごもりを始める頃ですが、熊の冬眠は「浅い眠り」で特殊だそうです。リスなどの小型動物は体温を外気温近くまで下げ(約5℃以下)、ほとんど動かない「深い冬眠」に入りますが、クマは体温の下降が緩やかで(約31〜35℃)、刺激があれば覚醒しやすい「浅い眠り(冬ごもり)」で、飲まず食わず、排泄もせずに数か月間を過ごしながらも、メスは冬眠中に子を産み授乳するといいます。一刻も早く熊騒動が静まることを願います。山で静かに眠り、人里から遠ざかってくれることを心から祈るばかりです。
旬の魚:海鼠(なまこ)
旬の野菜:春菊(しゅんぎく)、チョロギ(草石蚕、甘露子とも書く)
末侯:鱖魚群(さけのうおむらがる)12月17日頃~21日頃
鮭が群がって川をさかのぼっていく頃です。川で産まれた鮭は、海を回遊し、産卵のため生まれ故郷の川に戻ります。各地で「歳の市」が行われ、正月用品や縁起物が売られます。浅草寺で毎年12月17日・18日・19日に開催される「羽子板市」が有名ですね。
生き物が冬眠に入り、2月初旬の啓蟄(けいちつ)の頃に活動し始めます。当然ながら人間も活力が落ち気味になりがちです。年末の忙しさも加わり体調を崩しやすくなるので、体調管理をして年末のラストスパートに備えましょう。
旬の魚:鱈場蟹(たらばがに)、鮃(ひらめ)
旬の野菜:三葉(みつば)



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