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大雪(たいせつ)12/7~12/21ころ
大雪とは、雪が盛んに降りだす頃という意味で、山の峰々は雪をかぶり、平地にも雪が降る時期で、その字のごとく大雪(おおゆき)になる地域もあります。「冬将軍」「シベリア寒気団」「真冬並みの寒さ」など、様々な言葉で表現されるこの頃は、寒気団がシベリア方面から到来し、日本海側には降雪をもたらし、太平洋側では乾燥した冷たい空っ風が吹き荒れます。余談ですが、「冬将軍」とは、ナポレオンがロシアを侵攻しようとした際に厳寒が原因で敗戦した際に、イギリスの新聞が「ロシアの冬将軍にナポレオンが敗れた」と表現したことに由来します。冬将軍に負けないよう、しっかりと防寒の備えをしておきましょう。
初侯 閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)12月7日頃~11日頃
空が空が閉ざされ本格的な冬になるという意味で、重たい冬の雲が空をふさいでいるかのような、真冬の空のイメージです。
旬の魚:金目鯛(きんめだい)
旬の野菜:白菜(はくさい)、大根(だいこん)
次侯 熊蟄穴(くまあなにこもる)12月12日頃~16日頃
熊が穴に入って冬ごもりを始める頃ですが、熊の冬眠は「浅い眠り」で特殊だそうです。リスなどの小型動物は体温を外気温近くまで下げ(約5℃以下)、ほとんど動かない「深い冬眠」に入りますが、クマは体温の下降が緩やかで(約31〜35℃)、刺激があれば覚醒しやすい「浅い眠り(冬ごもり)」で、飲まず食わず、排泄もせずに数か月間を過ごしながらも、メスは冬眠中に子を産み授乳するといいます。一刻も早く熊騒動が静まることを願います。山で静かに眠り、人里から遠ざかってくれることを心から祈るばかりです。
旬の魚:海鼠(なまこ)
旬の野菜:春菊(しゅんぎく)、チョロギ(草石蚕、甘露子とも書く)
末侯:鱖魚群(さけのうおむらがる)12月17日頃~21日頃
鮭が群がって川をさかのぼっていく頃です。川で産まれた鮭は、海を回遊し、産卵のため生まれ故郷の川に戻ります。各地で「歳の市」が行われ、正月用品や縁起物が売られます。浅草寺で毎年12月17日・18日・19日に開催される「羽子板市」が有名ですね。
生き物が冬眠に入り、2月初旬の啓蟄(けいちつ)の頃に活動し始めます。当然ながら人間も活力が落ち気味になりがちです。年末の忙しさも加わり体調を崩しやすくなるので、体調管理をして年末のラストスパートに備えましょう。
旬の魚:鱈場蟹(たらばがに)、鮃(ひらめ)
旬の野菜:三葉(みつば)

