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季節のたより

 「暦をめくりながら、暮らしに根付く先人の知恵と自然の恵みに触れましょう」​

 それぞれの季節に美しい名前がつけられた二十四節気や七十二候について、 県内の風物詩を交えながらご紹介します。(随時更新)

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​👈国立国会図書館HP<日本の暦(歴史、いろいろな暦、暦の中のことば、大小暦クイズ)
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二十四節気の日付は目安です

立秋(りっしゅう)8/7〜8/22ころ

8/4

 暦の上では秋の始まりを迎えますが、実際には「残暑」が最も厳しく、一年で最も暑さが残る時期です。それでも、ふと見上げる空の高さや夕暮れにそよぐ風の中に、少しずつ秋の気配を感じ始めます。季節の移ろいを肌で感じながら、夏の疲れを癒やし、実りの秋を迎えるための準備を始める好機です。

第一候 涼風至(すずかぜいたる) 8/7〜11ころ

 猛暑のさなかにあっても、夕暮れ時や早朝の風にふっと秋の涼しさが混ざり始める時期です。日中の厳しい暑さは続きますが、季節は確実に前へと進んでいます。

  • 【生活の知恵】「冷房病・寒暖差への対策」 朝夕の風と日中の酷暑、室内外の温度差によって自律神経が乱れやすい頃です。冷房による体調不良(冷房病)を防ぐため、羽織るものを一枚持ち歩くなどして、首や足元を冷やさない工夫を心がけましょう。

  • 【旬の食べ物】桃(もも) 甘くジューシーな桃は、水分補給はもちろん、疲労回復に役立つ果糖やクエン酸が豊富に含まれています。また、食物繊維やカリウムも多く、夏のむくみや冷えの改善に効果的です。

  • 旬の魚: タチウオ、ハモ

  • 旬の野菜: 枝豆、オクラ

  • 季節の行事: 立秋、山の日

 

第二候 寒蝉鳴(ひぐらしなく) 8/12〜16ころ

 夕暮れ時になると、どこか切なく涼しげな「カナカナカナ…」というひぐらしの鳴き声が響き渡る時期です。日中の賑やかな蝉しぐれから一転、静けさと一過性の涼を感じさせてくれます。

  • 【生活の知恵】「お盆の時期の心身のリフレッシュ」 お盆休みを迎えるこの時期は、日常の忙しさから一度離れ、ゆったりとした時間を過ごしたい頃です。デジタル機器から少し距離を置く「デジタルデトックス」を試みたり、静かな時間を楽しむことで、疲れ切った心と脳をしっかり休ませましょう。

  • 【旬の食べ物】梨(なし) みずみずしい和梨は、約90%が水分でできており、乾いた喉とうるおいを補うのに最適な果物です。独自のシャリシャリとした食感(ソルビトール)は爽やかな甘みをもたらし、身体の余分な熱を冷ましてくれます。

  • 旬の魚: イワシ、スズキ

  • 旬の野菜: カボチャ、夕顔(かんぴょう)

  • 季節の行事: お盆、送り火・迎え火

 

第三候 蒙霧升降(ふかききりまとう) 8/17〜22ころ

 昼夜の寒暖差によって、朝夕に山間や水辺で深い霧が立ち込めやすくなる時期です。冷え込んだ空気と温かい地表が出会うことで生まれる霧は、秋の訪れを本格的に告げる幻想的な情景をつくり出します。

  • 【生活の知恵】「『秋バテ』を防ぐ上質な睡眠」 夏の終わりの蓄積した疲労や、朝晩の冷え込みによって「秋バテ」を起こしやすい時期です。就寝前はぬるめのお湯に浸かって身体を緩め、エアコンのタイマー機能を上手く活用して、朝まで途切れない上質な睡眠を確保しましょう。

  • 【旬の食べ物】サンマ(秋刀魚) はしりのサンマは、良質なタンパク質や良質な脂質(EPA・DHA)が豊富に含まれており、疲労回復や血液サラサラ効果が期待できます。大根おろしを添えて食べることで消化を助け、弱った胃腸にもやさしく働きかけます。

  • 旬の魚: サンマ、サバ

  • 旬の果物: 葡萄(ぶどう)、イチジク

  • 季節の楽しみ: 夏休みの終盤、2学期への準備、秋の虫の音

夏休みも後半に入り、2学期に向けた準備や研修などでお忙しい日々をお過ごしのことと存じます。厳しい残暑はもうしばらく続きますが、ふと訪れる秋の気配に目を向けながら、どうぞご無理なさらず、心身を労わる時間をお持ちください。

大暑(たいしょ)7/22〜8/6ころ

 一年の中で最も暑さが厳しくなる時期。「快晴が続き、気温がぐんぐん上昇する」という意味から大暑と呼ばれます。じりじりと照りつける太陽、夕暮れのひぐらしの鳴き声、そして夜空を彩る大輪の花火。日本の夏が最も生命力に満ちあふれ、輝きを放つ季節の到来です。

 

 第一候 桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ) 7/22〜26ころ

伝統的に高貴な木とされる桐(きり)が、翌年の春に咲くための花芽を早くもつけ始める時期です。猛暑のさなかにあっても、植物はすでに次の季節への準備を始めています。また、この頃は「土用(どよう)」の真っ最中。一年で最も熱気がこもる時期だからこそ、自然のたくましさを見習い、エネルギーを蓄えたい頃です。

【生活の知恵】「正しい水分・塩分補給」 喉が渇いたと感じた時点ですでに脱水は始まっています。一気に飲むのではなく、コップ1杯の水分をこまめに摂るのがコツです。大量に汗をかいた時は、水だけでなくスポーツドリンクや塩飴などで「塩分」も同時に補給し、熱中症を徹底的に防ぎましょう。

【旬の食べ物】うなぎ 「土用の丑の日」の主役といえばうなぎです。万葉集の時代から夏バテ防止に良いとされてきました。ビタミンAやB群が豊富で、疲労回復や粘膜の保護に絶大な効果を発揮します。うなぎに限らず、「う」のつく食べ物(梅干し、うどん、瓜など)を食べるのも、古くからの夏の養生法です。

  • 旬の魚: イワシ、スズキ

  • 旬の野菜: ナス、ピーマン

  • 季節の行事: 土用の丑の日、夏休みのラジオ体操スタート

 

 第二候 土潤溽暑(つちうるおうてあつさむし) 7/27〜31ころ

むっとするような強い熱気が地面にこもり、空気も湿って蒸し暑さが最高潮に達する時期です。「溽暑(じょくしょ)」とは、湿気が多くてじっとりとした暑さのこと。夕方になると激しい雷雨(ゲリラ豪雨)が降り、雨上がりに一時の涼をもたらすこともあります。

【生活の知恵】「夏バテを防ぐ『湯船』のすすめ」 暑いからとシャワーだけで済ませがちですが、冷房で冷え切った体は自律神経が乱れやすくなっています。38〜39℃のぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、副交感神経が優位になり、質の良い睡眠と疲労回復につながります。暑熱順化の効果的な対策としてもお勧めです・

【旬の食べ物】スイカ スイカは「食べる天然の水分補給木(天然のスポーツドリンク)」と呼ばれるほど、水分とミネラルが豊富です。糖分やカリウム、抗酸化作用の高いリコピンも多く含まれており、体にこもった熱を効率よく逃がして、日焼けした肌のダメージをケアしてくれます。

  • 旬の魚: キス、アナゴ

  • 旬の野菜: トマト、トウモロコシ

  • 季節の花: ひまわり、サルスベリ

 

 第三候 大雨時行(たきあめときどきふる) 8/1〜6ころ

夏の青空がにわかにかき曇り、夕立や激しいにわか雨(大雨)が勢いよく降り注ぐ時期です。乾いた大地を激しく潤す雨は、気温を一時的に下げてくれる恵みの雨でもあります。雨が上がった後の空には、鮮やかな虹が架かることも多く、夏の終わりと秋の気配の交差を感じさせます。

【生活の知恵】「夏休みの規則正しい生活」 夏休み中盤、夜更かしや朝寝坊など生活リズムが崩れやすい頃です。特に「朝の太陽の光を浴びること」と「朝食をしっかり摂ること」は、自律神経を整え、夏バテしにくい体を作る基本になります。新学期を見据え、規則正しいリズムをキープしましょう。

【旬の食べ物】ゴーヤ(にがうり) 独特の苦味が特徴のゴーヤ。この苦味成分(モモルデシン)には、胃健作用があり、低下した食欲を増進させる効果があります。また、加熱しても壊れにくいビタミンCがレモンの約1.5倍も含まれており、紫外線対策や免疫力アップに最適な夏を乗り切るための救世主です。

  • 旬の魚: タチウオ、アジ

  • 旬の果物: スイカ、メロン

  • 季節の楽しみ: 帰省の計画、お盆の準備、全国高校野球選手権大会(甲子園)の開幕

学校はお休みに入ります。懇談、部活動や夏期講習、教職員研修など、教職員の皆様にとっては相変わらずの忙しさが続きますが、時間の流れが緩やかになり、精神的ゆとりが生まれますので、ご自身を労り、心身を休めてください。

県内の催し物を集めましたので、この「大暑」の厳しい暑さを健やかに乗り切り、充実した夏休みをお過ごしいただくためのヒントとして、ぜひお役立てください。

小暑(しょうしょ)7/7〜7/21ころ

 梅雨が明け、本格的な夏の暑さが本格化していく時期。「暑さがだんだん強くなっていく」という意味から小暑と呼ばれます。この日を境に「暑中」に入り、蝉の鳴き声が響き渡り、夏の風物詩である蓮(はす)の花が早朝の水辺を開き始めます。日に日に増していく眩しい太陽の光が、本格的な盛夏への到来を告げる季節です。

第一候 温風至(あつかぜいたる) 7/7〜11ころ

 夏の夏の訪れを告げる、熱気を帯びた南風(白南風:しろはえ)が吹き始める時期です。梅雨明けを知らせるこの温かい風が吹くと、空は一気に高くなり、目の覚めるような青空と入道雲が広がります。いよいよ始まる本格的な夏を肌で感じる頃です。

【生活の知恵】「暑熱順化(しょねつじゅんか)」 本格的な猛暑を迎える前に、体を暑さに慣れさせることが重要です。湯船に浸かってじわっと汗をかく、無理のない範囲でウォーキングをするなど、意識して汗をかく習慣をつけましょう。汗をかきやすい体を作ることが、最強の熱中症予防になります。

【旬の食べ物】そうめん 7月7日の七夕の日は「そうめんの日」でもあります。天の川に見立てて食べるだけでなく、古くから「七夕にそうめんを食べると無病息災で過ごせる」と言い伝えられてきました。食欲が落ちるこの時期でも喉を通りやすく、貴重な水分・塩分補給の源になります。

季節のミニ情報:

  • 旬の魚: スズキ、タチウオ

  • 旬の野菜: オクラ、きゅうり

  • 季節の行事: 七夕(星に願いを込める)、暑中見舞いの投函スタート

 

第二候 蓮始開(はすはじめてひらく) 7/12〜16ころ

 泥の中からすっと茎を伸ばした蓮(はす)が、清らかな大輪の花を開き始める時期です。蓮の花は朝早くに静かに「ポン」と音を立てるようにして咲き、昼下がりには閉じてしまいます。短い夏の朝、水辺に凛と咲く姿は、見る者にひとときの涼と心の静寂をもたらしてくれます。

【生活の知恵】「夏風邪の予防と睡眠」 この時期の体調不良(いわゆる夏風邪)は、エアコンによる寝冷えや、自律神経の乱れが主な原因です。就寝時はエアコンのタイマー機能を活用するか、設定温度を27〜28℃と高めにして直接風が当たらない工夫をし、質の良い睡眠で免疫力を維持しましょう。

【旬の食べ物】枝豆 ビールの相棒として定番の枝豆ですが、実は栄養の宝庫です。アルコールの分解を助ける「メチオニン」や、疲労回復に効くビタミンB1、カリウムが豊富に含まれています。夏バテで体がだるいと感じたときこそ、積極的に摂りたい万能野菜です。

季節のミニ情報:

  • 旬の魚: アナゴ、カツオ(夏ガツオ)

  • 旬の野菜: トマト、ズッキーニ

  • 旬の花: ハス、アサガオ

 

第三候 鷹乃学習(たたすなわちわざをならう) 7/17〜21ころ

 春に生まれた鷹の幼鳥が、飛び方や獲物の捕り方を覚え、一人前の猛禽類として巣立ちの準備をする時期です。親鷹に見守られながら何度も不器用に羽ばたきを繰り返す姿は、自然界における世代交代と命のたくましさを感じさせます。

【生活の知恵】「夏バテを防ぐネバネバ食材」 暑さで胃腸の機能が低下しやすい時期です。オクラ、長芋、モロヘイヤなどの「ネバネバ食材」に含まれる成分は、胃の粘膜を保護し、タンパク質の吸収を助ける働きがあります。食欲がない日でも、これらを食事に一品加えるだけで胃腸のバテを防ぐことができます。

【旬の食べ物】桃(もも) 小暑の終わりから大暑にかけて最盛期を迎える桃は、みずみずしい甘みで夏の体を潤してくれます。主成分である果糖は体内で素早くエネルギーに変わるため、夏の疲労回復に速効性があります。また、カリウムも豊富で、体にこもった熱を逃がす効果も期待できます。

季節のミニ情報:

  • 旬の魚: アジ、ウナギ(土用の丑の日に向けて)

  • 旬の果物: モモ、ブルーベリー

  • 季節の楽しみ: 夏休みの計画、各地での夏祭りや花火大会の開幕

学校現場も1学期の締めくくり(三者面談や通知表の時期)に入り、子供たちも教職員の皆様も一段と忙しくなる季節です。この小暑の情報が、皆様の体調管理や季節の潤いの一助となれば幸いです。

夏至(げし)6/21〜7/6ころ

 一年の中で最も昼の時間が長く、夜が最も短い時期。北半球では太陽のエネルギーが頂点に達します。この日を境に本格的な夏へと向かい、田畑の緑はより一層濃さを増していきます。恵みの雨と力強い太陽の光が、万物を急成長させる季節です。

第一候 乃東枯(なつかれくさかるる) 6/21〜25ころ

 冬至の頃に芽を出した「乃東(なつかれくさ・ウツボグサの別名)」が、紫色の花を咲かせたのち、夏至を迎えると同時に枯れていく時期です。多くの植物が青々と生い茂る中で、ひっそりと枯れていく姿に、古人は自然の神秘と巡りゆく季節の儚さを感じ取りました。

  • 【生活の知恵】「紫外線・日焼け対策」 一年で最も昼が長いこの時期は、降り注ぐ紫外線の量もピークを迎えます。曇りの日でも油断せず、日傘や帽子、日焼け止めでの対策を徹底しましょう。また、目から入る紫外線も疲労の原因になるため、サングラスの活用もおすすめです。

  • 【旬の食べ物】タコ 関西地方を中心に、夏至の時期にタコを食べる習慣があります。「稲の根がタコの足のように深くしっかりと地面に根付きますように」という願いが込められています。タコに豊富なタウリンは、夏バテ予防にも効果的です。

季節のミニ情報:

  • 旬の魚:ハモ、スズキ

  • 旬の野菜:いんげん、新ショウガ

  • 季節の行事:キャンドルナイト(電気を消してスローな夜を過ごす)

第二候 菖蒲華(あやめはなさく) 6/26〜30ころ

 あやめ(花菖蒲)の花が美しく咲き競う時期です。しとしとと降る梅雨の雨の中で、凛と佇む紫や白の花びらは、見る人の心を一瞬で引き締め、涼を運んでくれます。水辺を彩るあやめは、日本の梅雨を象徴する美しい景色の一つです。

  • 【生活の知恵】「室内熱中症の予防」 体がまだ暑さに慣れていない(暑熱順化していない)この時期は、室内での熱中症に要注意です。湿度が上がると汗が蒸発しにくくなり、体温調節が難しくなります。「喉が渇く前」の小まめな水分・塩分補給と、エアコンによる適切な湿度管理を心がけましょう。

  • 【旬の食べ物】みょうが 独特の爽やかな香りとシャキシャキした食感が、落ち気味の食欲を刺激してくれます。香り成分の「アルファピネン」には、血行を良くして発汗を促し、眠気をスッキリさせる効果もあります。冷奴やそうめんの薬味に欠かせない、初夏の味方です。

季節のミニ情報:

  • 旬の魚:アジ、キス

  • 旬の野菜:ナス、ピーマン

  • 旬の花:アジサイ、半夏生(はんげしょう)

 

第三候 半夏生(はんげしょうず) 7/1〜6ころ

 「半夏(カラスビシャク)」という薬草が生える時期であり、またドクダミの仲間である植物「ハンゲショウ」が、葉の半分を化粧をしたように白く染める頃でもあります。農家にとっては「田植えをこの日までに終わらせる」という重要な節目とされてきました。

  • 【生活の知恵】「胃腸の調子を整える」 冷たい飲み物や食べ物を選びがちになり、胃腸が冷えてバテやすくなる時期です。冷房の効いた部屋では温かいお茶を飲む、食事に温かいスープを取り入れるなど、「お腹を冷やさない工夫」を。湯船に浸かってお腹を温めることも効果的です。

  • 【旬の食べ物】トウモロコシ 夏の日差しを浴びて甘みがギュッと詰まったトウモロコシが最盛期を迎えます。糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が豊富で、疲労回復にぴったり。食物繊維も豊富で、夏場の便秘予防にも一役買ってくれます。

季節のミニ情報:

  • 旬の魚:アナゴ、ウニ

  • 旬の果物:スイカ、すもも

  • 季節の楽しみ:七夕の準備、お中元の手配

6/2

芒種(ぼうしゅ)6/5〜6/20ころ

 稲や麦など、穂の出る植物(芒のあるもの)の種をまく時期。現代では田植えの最盛期にあたります。しとしとと降る「瑞雨(ずいう)」が大地を潤し、生き物たちが生命力に溢れる季節。湿り気を帯びた風の中に、本格的な夏の気配が混じり始めます。

第一候 螳螂生(かまきりしょうず) 6/5〜9ころ

 秋に産み付けられた卵から、カマキリの赤ちゃんが一斉に孵化する時期です。指先ほどの小さな体で力強く歩き出す姿は、命の輝きそのもの。田畑の害虫を食べてくれる「守り神」としても、古くから農家に親しまれてきました。

  • 【生活の知恵】「カビ・ダニ対策」 湿度が急上昇するこの時期。晴れ間には窓を開けて空気の通り道を作り、押し入れや靴箱の換気を徹底しましょう。エアコンのフィルター掃除を済ませておくのも、清潔な夏を過ごすポイントです。

  • 【旬の食べ物】梅 店先に青梅が並び始める、まさに「梅仕事」の季節。梅酒や梅シロップを仕込む時間は、この時期だけの贅沢な愉しみです。クエン酸たっぷりの梅の力で、梅雨のダルさを吹き飛ばしましょう。

    • 旬の魚: 入梅イワシ(脂が乗る時期)、シマアジ

    • 旬の野菜: オクラ、みょうが

    • 旬の果物: びわ

 

第二候 腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる) 6/10〜15ころ

 草むらの中で蒸れた草が、光り輝く蛍へと姿を変える(と信じられていた)時期です。夜の闇を舞う蛍の光は、淡く儚げながらも、初夏の夜を幻想的に彩ります。清らかな水辺に命が息づく、日本の原風景を感じられる頃です。

  • 【生活の知恵】「食中毒の予防」 気温と湿度が上がり、細菌が繁殖しやすくなります。調理器具の除菌や、食べ残しの早めの冷蔵保存を心がけましょう。お弁当には抗菌作用のある「大葉」や「梅干し」を添えるのが知恵。

  • 【旬の食べ物】鮎(あゆ) 多くの河川で解禁を迎え、「香魚」の名にふさわしい爽やかな香りを楽しめます。塩焼きにして、はらわたの苦味とともに初夏の涼を味わうのが通の楽しみ方です。

    • 旬の魚: アナゴ、マゴチ

    • 旬の野菜: きゅうり、ズッキーニ

    • 旬の花: 睡蓮(すいれん)、ドクダミ

 

第三候 梅子黄(うめのみきばむ) 6/16〜20ころ

 青々としていた梅の実が、次第に黄色く色づき、甘い香りを放ち始める時期です。この頃に降る雨が「梅雨」と呼ばれます。熟した梅は梅干し作りに最適。雨の音を聞きながら、じっくりと自然の恵みを仕込む、静かな時間が流れます。

  • 【生活の知恵】「自律神経のケア」 低気圧と湿気で体が重くなりやすい時期です。ラベンダーやハッカなどの精油を使って気分をリフレッシュさせたり、耳の周りをマッサージして血行を良くしたりして、気圧の変化に備えましょう。

  • 【旬の食べ物】トマト 夏の日差しを浴びる直前の、この時期のトマトは味が濃く栄養も満点。リコピンの抗酸化作用で、強まり始めた紫外線から肌を守りましょう。冷やしてそのままかじるのが一番のご馳走です。

    • 旬の魚: イサキ、アワビ

    • 旬の野菜: 枝豆、トウモロコシ

    • 旬の花: 立ち葵(たちあおい)、額紫陽花(がくあじさい)

    • 季節の楽しみ: 入梅(6/11ころ)、父の日(第3日曜)、夏至に向けての夜長

小満(しょうまん)5/21〜6/4ころ

 万物が次第に成長して、一定の大きさに達する(満ち始める)時期。「小いさな満足」という名の通り、秋に蒔いた麦の穂が育ち、農家がほっと胸をなでおろす季節です。陽光はいっそう強まり、あらゆる生命が輝きを放ちながら、梅雨入り前の黄金色に輝く「麦秋(ばくしゅう)」へと向かいます。

第一候 蚕起食桑(かいこおきてくわをくらう) 5/21〜25ころ

 卵からかえった蚕(かいこ)が、桑の葉を盛んに食べ始める時期です。「パチパチ」と雨のような音を立てて葉を食べる姿は、養蚕が盛んだった地域では初夏の風物詩でした。命を紡ぐための力強い鼓動が、静かな村々に響き渡ります。

【生活の知恵】「衣替えの準備」 本格的な夏を前に、冬物を片付け、夏服の風通しをするのに最適な時期です。湿度が上がる前に、クローゼットの整理をして、軽やかな装いへとシフトしましょう。

【旬の食べ物】そら豆 さやが空を向いて育つことから名付けられた、この時期の主役。植物性タンパク質やビタミンが豊富で、初夏の疲れを癒やしてくれます。塩茹でや焼きそら豆で、素材の甘みを楽しみましょう。

  • 旬の魚: アジ、トビウオ

  • 旬の野菜: さやえんどう、新じゃが

  • 旬の果物: さくらんぼ(佐藤錦など)

 

第二候 紅花栄(べにばなさかう) 5/26〜30ころ

 一面に咲き誇る紅花が、野山を鮮やかな黄色から赤色へと染め上げる時期です。古来より染料や化粧品として重宝されてきた紅花は、初夏の強い光を浴びてその色彩を深めます。移ろう季節の色彩美が、目を楽しませてくれる頃です。

【生活の知恵】「冷え対策と巡り」 暑い日が増えますが、冷たい飲み物の摂りすぎには注意。初夏は意外と体が冷えやすいため、ぬるめのお湯にゆっくり浸かり、血行を促進して自律神経を整えましょう。

【旬の食べ物】初鰹(はつがつお) 勢いよく北上してくる鰹は、江戸っ子が「女房を質に入れても」と食した初夏の象徴。さっぱりとした赤身をポン酢や生姜でいただけば、夏に向けたエネルギーが体に満ちていきます。

  • 旬の魚: イサキ、マゴチ

  • 旬の野菜: ラッキョウ、にんにくの芽

  • 旬の花: 花菖蒲(はなしょうぶ)、ベニバナ

 

第三候 麦秋至(むぎのときいたる) 5/31〜6/4ころ

 麦が熟し、収穫の時期を迎える「麦の秋」です。初夏なのに「秋」と呼ぶのは、麦にとっての収穫期を指すため。黄金色に波打つ麦畑を「麦嵐」が吹き抜け、来るべき田植えの季節へのバトンタッチを告げます。

【生活の知恵】「梅雨への備え」 間もなくやってくる長雨の季節に備え、雨具の点検や、住まいの湿気対策(除湿剤の用意など)を行いましょう。晴れ間のうちに大物洗いを済ませておくのも、この時期を快適に過ごすコツです。

【旬の食べ物】アスパラガス 太陽をたっぷり浴びて伸びるアスパラガスは、疲労回復に効く「アスパラギン酸」の宝庫。グリルや天ぷらにして、シャキッとした食感と初夏のエネルギーを丸ごと取り入れましょう。

  • 旬の魚: キス、スズキ

  • 旬の野菜: ヤングコーン、ズッキーニ

  • 旬の花: 梔子(くちなし)、紫陽花(あじさい)

  • 季節の楽しみ: 衣替え(6/1)、薪能、ホタル観賞

立夏(りっか)5/5〜5/20ころ

 暦の上で夏が始まる日。「夏が立つ」と書く通り、春の穏やかさから、陽光が輝きを増す快活な季節への移り変わりを指します。野山は「夏木立」となり、木々の葉が一段と濃い緑へと変わります。爽やかな風が吹き抜け、一年で最も過ごしやすい黄金の季節の到来です。

 第一候 蛙始鳴(かわずはじめてなく) 5/5〜9ころ

冬眠から目覚めた蛙たちが、田んぼや水辺で元気よく鳴き始める時期です。その鳴き声は、田植えを終えたばかりの里山に響く「夏のプロローグ」。命の賑わいが水辺から溢れ出し、自然界全体が活気づきます。

  • 【生活の知恵】「五月晴れを楽しむ」 湿度が低く、清々しい晴天が多い時期。適度な日光浴は、幸せホルモン「セロトニン」の分泌を促します。朝の光を浴びながらの散策で、心身をリフレッシュしましょう。

  • 【旬の食べ物】初鰹(はつがつお) 黒潮に乗って北上してくる初鰹は、立夏の象徴。脂が少なくさっぱりとした味わいが特徴で、タタキにして薬味をたっぷりと添えれば、夏に向けたスタミナ源となります。

    • 旬の魚: メバル、マダイ

    • 旬の野菜: 空豆(そらまめ)、アスパラガス

    • 旬の果物: 苺(いちご ※露地栽培の最盛期)

 

 第二候 蚯蚓出(みみずいづる) 5/10〜14ころ

冬の間、土の中にいた蚯蚓(みみず)が地上に姿を現す時期です。見た目は地味ですが、土を耕し肥沃にしてくれる「自然の耕作者」。大地が十分に温まり、植物を育む力が最高潮に達したことを教えてくれます。

  • 【生活の知恵】「紫外線対策の開始」 夏本番前ですが、5月の紫外線は非常に強力。まだ体が暑さに慣れていない時期のため、帽子や日傘を使いつつ、早めの水分補給を心がけて「ゆるやかな暑熱順化」を始めましょう。

  • 【旬の食べ物】空豆(そらまめ) 「空に向かって実る」ことから名付けられた、この時期の代表。鮮度が命の野菜です。カリウムが豊富で、体内の余分な熱や水分を排出してくれるため、むくみ防止にも役立ちます。

    • 旬の魚: シマアジ、イサキ

    • 旬の野菜: さやえんどう、新玉ねぎ

    • 旬の花: 桐(きり)、芍薬(しゃくやく)

 

 第三候 竹笋生(たけのこしょうず) 5/15〜20ころ

竹の子がひょっこりと顔を出し始める時期と言われても違和感がありますね。実は、暦の筍はマダケを指しているようです。一方、私たちの食卓でおなじみの孟宗竹は、ひと月早く春の訪れを告げてくれましたね。

竹の子の成長は非常に早く、一晩で数分〜数十分も伸びると言われます。まっすぐに、迷いなく成長する姿に、季節が夏へと加速していく勢いを感じる頃です。

  • 【生活の知恵】「新緑のパワーを浴びる」 木々が最も青々とする「万緑(ばんりょく)」の季節。週末は山や公園に出かけ、フィトンチッド(樹木が放つ成分)を浴びる「森林浴」がおすすめ。五月の疲れを深い呼吸で癒やしましょう。

  • 【旬の食べ物】アスパラガス 太陽の光を浴びてグングン伸びるアスパラガスは、疲労回復に効く「アスパラギン酸」が豊富。新生活の疲れが出やすいこの時期、体力を底上げしてくれる心強い味方です。

    • 旬の魚: キス、シャコ

    • 旬の野菜: ふき、グリーンピース

    • 旬の花: 杜若(かきつばた)、野バラ

    • 季節の楽しみ: 葵祭(京都)、神田祭(東京)、母の日

穀雨(こくう)4/20~5/4ころ

 「百穀春雨(ひゃっこくしゅんう)」という言葉からきており、地上にあるあらゆる穀物を潤す雨が降る頃を指します。この時期に降る雨は、種まきを終えたばかりの田畑にとって、まさに「恵みの雨」。しっとりと潤った大地からは、生命力あふれる瑞々しい新緑が芽吹き始めます。

第一候 葭始生(あしはじめてしょうず) 4/20〜24ころ

 水辺の「葭(あし)」が芽吹き、若芽が勢いよく伸び始める時期です。冬の間は枯れ色だった水辺が、鮮やかな薄緑色へと塗り替えられていきます。初夏の気配を感じる風が吹き抜け、植物たちが一斉に背を伸ばす、力強い生命の鼓動を感じる季節です。

  • 【生活の知恵】 「胃腸のリズムを整える」 環境の変化による緊張が解け始める頃ですが、同時に内臓の疲れが出やすい時期でもあります。冷たい飲み物を避け、よく噛んで食べることで、5月に向けてエネルギーを蓄えましょう。

  • 【旬の食べ物】 鰆(さわら) 「魚」に「春」と書く、まさにこの時期を代表する魚。身が柔らかく上品な味わいで、良質なタンパク質が新生活の疲れをカバーしてくれます。

 旬の魚: 飛魚(とびうお)、サヨリ

 旬の野菜: アスパラガス、スナップエンドウ

 旬の果物: 甘夏(あまなつ)

 季節の楽しみ: 潮干狩り、春祭り

 

第二候 霜止出苗(しもやみてなえいづる) 4/25〜29ころ

 ようやく朝晩の冷え込みが和らぎ、霜が降りなくなって、稲の苗がすくすくと育つ時期です。農家では田植えの準備が本格的に始まり、田園が活気づきます。安定した温かさとともに、万物が安心して成長できる「春の安定期」に入ります。

  • 【生活の知恵】 「衣替えの準備」 ゴールデンウィークを前に、冬物を片付けるのに最適な時期。天気の良い日に厚手のコートや毛布を干し、春の陽光をたっぷり吸わせてから収納しましょう。

  • 【旬の食べ物】 山菜(コシアブラ・ゼンマイなど) 独特の苦味がある山菜は、冬の間に眠っていた体を目覚めさせてくれます。天ぷらやお浸しで、自然のエネルギーを直接取り入れましょう。

 旬の魚: 桜海老(さくらえび)、アジ

 旬の野菜: 新じゃがいも、クレソン

 旬の花: 躑躅(つつじ)、藤(ふじ)

 

第三候 牡丹華(ぼたんなはさく) 4/30〜5/4ころ

「花の王」と称される牡丹が、大輪の花を咲かせる時期です。圧倒的な華やかさと気品を放つ牡丹の開花は、春のフィナーレを飾るにふさわしい光景。暦の上ではまもなく「立夏」を迎え、季節はいよいよ初夏へと移り変わります。

  • 【生活の知恵】 「八十八夜の新茶」 5月2日頃(立春から数えて88日目)は八十八夜。この日に摘まれた新茶を飲むと、一年を無病息災で過ごせると言われています。お茶の香りでリラックスして、連休中の心身を整えましょう。

  • 【旬の食べ物】 わけぎ 「子孫繁栄」の縁起物としても親しまれるわけぎは、この時期が最も美味。酢味噌和え(ぬた)にすると、特有の香りが気の巡りを良くし、五月病の予防にも繋がります。

 旬の魚: 初鰹(はつがつお)、メバル

 旬の野菜: 竹の子、さやえんどう

 旬の花: 菖蒲(あやめ)、鈴蘭(すずらん)

 季節の楽しみ: 端午の節句、茶摘み

4月 小砂環境芸術祭.png
​小砂環境芸術祭2026

那珂川町小砂を舞台に3年に1度の芸術祭(4/25~5/6)が開催されます。豊かな里山の風景と現代アートが融合。地元食材を楽しめるマルシェやワークショップも充実。五感で自然を感じるアートの旅にお出かけください。

 町内提携店には、小砂焼藤田製陶所、いわむらかずお絵本の丘美術館、もうひとつの美術館、いさみ館、うぐいすの森ゴルフクラブがあります。

(写真:小砂環境芸術祭事務局提供)

4月 小砂でイタリアン.jpg

清明(せいめい)4/4~4/19ころ

 「清浄明潔(しょうじょうめいけつ)」という言葉を略したもので、万物が清らかで生き生きと輝く時期を指します。春の風が吹き、花が咲き、空は青く澄み渡る。まさに生命の輝きが満ちあふれる季節の到来です。新年度の新しい環境で、心にも新しい風が入り込む爽やかな節目です。

第一候 玄鳥至(つばめきたる) 4/5〜9ころ

 冬の間、暖かい南の島で過ごしていた燕(つばめ)が海を渡ってやってくる時期です。燕は古来より「農作物を守る益鳥」や「幸せを運ぶ鳥」として親しまれてきました。軒先に巣を作る姿が見られるようになると、本格的な春の活気が街に満ちていきます。

  • 【生活の知恵】 「春のデトックス習慣」 冬の間に溜め込んだものを外に出す時期。朝一番に白湯を飲んだり、少し長めの入浴で汗を流したりして、巡りの良い体を作りましょう。

  • 【旬の食べ物】 初鰹(はつがつお) この時期の鰹は脂が少なく、さっぱりとした味わいが特徴。タタキにして薬味をたっぷり添えれば、春の「気」を補い、血行を促進してくれます。

   旬の魚: 鰆(さわら)、シラウオ

   旬の野菜: アスパラガス、新玉ねぎ

   旬の果物: いちご(露地もの)

   季節の楽しみ: お花見、ピクニック

​​

第二候 鴻雁北(こうがんかえる) 4/10〜14ころ

 燕と入れ替わるように、冬を日本で過ごした雁(がん)がシベリアなどの北の国へ帰っていく時期です。去りゆく冬の鳥を見送りながら、季節が完全に春へとバトンタッチされたことを実感します。空を見上げ、季節の移ろいに思いを馳せる時間も大切にしたいものです。

  • 【生活の知恵】 「紫外線対策のスタート」 4月の紫外線量は、残暑の厳しい9月に匹敵します。まだ涼しいからと油断せず、日傘や日焼け止めで、優しく肌を守り始めましょう。

  • 【旬の食べ物】 竹の子(たけのこ) 「一日にして竹になる」と言われるほど成長が早い竹の子は、生命力の象徴。掘りたての香りと食感は、この時期だけの贅沢なご馳走です。

   旬の魚: 桜鯛、サヨリ

   旬の野菜: 蕗の薹(ふきのとう)、タラの芽

   旬の花: チューリップ、芝桜

第三候 虹始見(にじはじめてあらわる) 4/15〜19ころ

 雨上がりの空に、今年初めての虹が架かる時期です。冬の乾燥した空気から、潤いを含んだ春の空気に変わった証でもあります。淡く消えやすい春の虹は、見つけることができたらそれだけで幸運な気持ちにさせてくれます。

  • 【生活の知恵】 「新生活の疲れを癒やす」 緊張が続く新年度、疲れが出やすい頃です。お気に入りの入浴剤やアロマ(柑橘系がおすすめ)を使って、副交感神経を優位にする時間を作りましょう。

  • 【旬の食べ物】 春キャベツ 葉が柔らかく甘みが強い春キャベツは、ビタミンU(キャベジン)が豊富。新生活のストレスで疲れがちな胃腸を優しくサポートしてくれます。

   旬の魚: 鰺(あじ)、ホタルイカ

   旬の野菜: クレソン、サヤエンドウ

   旬の花: 牡丹(ぼたん)、藤

   季節の楽しみ: 十三参り、潮干狩り

龍門の滝の桜(那須烏山市).JPG
とちぎの桜百選

 栃木の春を彩る新企画がスタート!
県内各自治体や観光協会が推薦する「地元自慢の桜」を、桜前線に合わせ南から順にご案内します。

 定番から穴場まで、お届けする画像は120枚。ホームページでお花見を満喫し、行ってみたい場所が見つかったらぜひ足を運んでみてください。あなたの知らない春が、そこに待っています。

春分(しゅんぶん)3/21~4/4ころ

 太陽が真東から昇って真西に沈み、昼夜の長さがほぼ等しくなる日です。「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」として国民の祝日にもなっています。この日を境に、いよいよ昼の時間が長くなり、本格的な春の到来です。お彼岸の時期でもあり、先祖を敬い、自然の恵みに感謝を捧げる大切な節目。心身ともにバランスを整え、穏やかな気持ちで新しい季節へと踏み出しましょう。

第一候 雀始巣(すずめはじめてすくう) 3/21〜25ころ

 身近な鳥である雀が、枯れ草や羽毛を集めて巣作りを始める時期です。賑やかなさえずりは、新しい命を育む準備の合図。街角や軒先で、懸命に働く雀たちの姿に春の訪れを感じることができます。

【生活の知恵】 「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り、過ごしやすい気候になります。窓を開けて部屋の空気を入れ替えたり、カーテンを洗ったりと、家の中に春の光と風を取り込みましょう。

【旬の食べ物】 ぼた餅。春分(春のお彼岸)に食べるのは、春に咲く「牡丹」の花に見立てた「ぼた餅」です。小豆の赤色は魔除けの効果があるとも言われています。

  • 旬の魚: 桜鯛(さくらだい)、鱵(さより)

  • 旬の野菜: 春キャベツ、アスパラガス

  • 旬の果物: 清見(きよみ)オレンジ

  • 季節の楽しみ: お彼岸参り

 

第二候 桜始開(さくらはじめてひらく) 3/26〜30ころ

 待ちに待った桜の花が、いよいよ開き始める時期です。一輪、二輪と咲き始め、景色が薄桃色に染まっていく様子は、日本人の心を最も躍らせます。春の陽光に包まれ、万物が輝きを増す季節の絶頂期です。

【生活の知恵】 お花見散歩がおすすめ。満開も良いですが、咲き始めの力強い生命力を感じるのも乙なものです。首元に軽やかなストールを巻いて、春の紫外線対策を始めましょう。

【旬の食べ物】 蛤(はまぎり)。産卵を前に身が大きく膨らみ、旨みが凝縮される時期です。吸い物や焼き蛤で、春の潮の香りを楽しめます。

  • 旬の魚: 槍烏賊(やりいか)、白魚(しらうお)

  • 旬の野菜: 竹の子(たけのこ)、菜の花

  • 旬の花: 桜、連翹(れんぎょう)

 

第三候 雷乃発声(かみなりすなわちこえをだす) 3/31〜4/4ころ

 遠くの空で、春の訪れを告げる雷が鳴り始める時期です。冬の眠りを覚ますようなこの雷は「春雷(しゅんらい)」と呼ばれます。激しい雨の後には、さらに緑が濃くなり、花々が鮮やかに咲き誇ります。

【生活の知恵】 新年度の始まり。新しい手帳や文房具を新調するのに最適なタイミングです。心機一転、自分の目標や願いを書き出してみることで、一年の良いスタートを切りましょう。

【旬の食べ物】 わけぎ。ぬた(酢味噌和え)にするのが定番です。独特の香りと甘みが、冬の間に溜まった体の中の「気」を巡らせ、新陳代謝を助けてくれます。

  • 旬の魚: 初鰹(はつがつお)、メバル

  • 旬の野菜: クレソン、さやえんどう

  • 旬の花: 菫(すみれ)、木蓮(もくれん)

  • 季節の楽しみ: 入社・入学式

3月 那珂川町カタクリ山(那珂川町観光協会).png
カタクリ山公園(那珂川町)
 豊かな自然が息づくこの場所は、長年、地元の保存会の皆様の手によって大切に守り抜かれてきました。厳しい冬の間も欠かさず行われる下草刈りや、斜面の崩れを防ぐ地道な保全活動により、山野草の楽園を作り上げてきました。那珂川町が公園として整備しオープンして1年。地域の人々の想いと自然が共生するこの場所で、四季折々の彩りに包まれる穏やかなひとときをお過ごしください。
​(画像:ホームページより)

啓蟄(けいちつ)3/5~3/20ころ

 冬ごもりをしていた虫たちが、春の光に誘われて地中から這い出してくる時期です。  

 「啓」はひらく、「蟄」は土の中で冬眠している虫を意味します。ひと雨ごとに暖かさが増し、生き物たちが一斉に活動を始めるこの季節は、生命の力強い息吹に満ちあふれています。新しいことを始めるのにも最適な時期であり、自然界の躍動に合わせて、心も体も軽やかに動き出す準備を整えましょう。

 

第一候 蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)

 3/5〜9ころ 冬の間、土の中で眠っていた虫たちが、春の暖かさを感じて地上に姿を現す時期です。「虫」には、蟻や蜘蛛、カエルやヘビなど、冬眠する生き物すべてが含まれます。

【生活の知恵】 「啓蟄の雷(虫出しの雷)」が鳴ると、本格的な春の訪れと言われます。冬物の衣類を整理し、少しずつ春の装いへと切り替えていくことで、気分もリフレッシュされます。

【旬の食べ物】 鰆(さわら)。「魚に春」と書く通り、春を代表する魚です。この時期の鰆は身が柔らかく上品な味わいで、西京焼きや刺身で春の訪れを祝います。

 旬の魚: 鰆(さわら)、赤貝(あかがい)、旬の野菜: 山葵(わさび)、ふきのとう、タラの芽)、旬の果物: 伊予柑(いよかん)、季節の楽しみ: 雛納め

 

第二候 桃始笑(ももはじめてわらう)

 3/10〜14ころ 桃の花のつぼみがふっくらと膨らみ、開き始める時期です。古来、花が咲くことを「笑う」と表現しました。山々が桃色に染まり、景色が一気に華やぎます。

【生活の知恵】 春の陽気に誘われて、散歩やウォーキングを始めるのに良い時期です。足裏で地面をしっかりと感じながら歩くことで、冬の間凝り固まっていた筋肉をほぐしましょう。

【旬の食べ物】 土筆(つくし)。道端や土手にひょっこりと顔を出す土筆は、春の生命力の象徴です。袴を取って卵とじや佃煮にすると、春特有のほろ苦さを楽しめます。

 旬の魚:蛍烏賊(ほたるいか)、鰊(にしん)、旬の野菜: 蕗(ふき)、ぜんまい、旬の花: 桃の花

 

第三候 菜虫化蝶(なむしちょうとなる)

 3/15〜20ころ 冬を越したさなぎが羽化し、紋白蝶へと姿を変えて舞い始める時期です。菜の花などの花々を渡り歩く蝶の姿は、春ののどかな風景の象徴です。

【生活の知恵】 卒業や進学など、別れと出会いが交差する時期でもあります。手紙を書いて感謝の気持ちを伝えたり、身の回りの片付け(断捨離)をしたりして、新しい季節を迎える心の余裕を持ちましょう。

【旬の食べ物】 新玉ねぎ。辛みが少なく、水分たっぷりで甘いのが特徴です。スライスしてサラダにすれば、春の瑞々しさをそのまま体に取り込むことができます。

 旬の魚: 浅蜊(あさり)、桜鯛(さくらだい)、旬の野菜:芹(せり)、旬の花:ヒヤシンス、季節の楽しみ:ぼた餅

3月 一瓶塚稲荷神社初午祭(佐野市観光協会).jpg
一瓶塚稲荷神社初午祭
 佐野市の春を告げる「一瓶塚稲荷神社初午祭」が3/14、15に開催されます。江戸時代から続くこの祭典の見所は、北関東最大級の規模を誇る露店と、名物の「しんこ細工」です。色鮮やかな動物や縁起物を象った米粉の細工は、お土産にも大人気。朱色の鳥居が連なる境内が活気に満ちあふれ、商売繁盛や家内安全を願う参拝客で賑わいます。伝統と活気が交差する佐野の春をぜひ体感してください。(写真:佐野市観光協会提供)
KONOIKEグリーンフィールド(佐野市提供).JPG
​とちぎの桜百選

 栃木の春を彩る新企画がスタート!
県内各自治体や観光協会が推薦する「地元自慢の桜」を、桜前線に合わせ南から順にご案内します。

 定番から穴場まで、お届けする画像は120枚。ホームページでお花見を満喫し、行ってみたい場所が見つかったらぜひ足を運んでみてください。あなたの知らない春が、そこに待っています。

雨水(うすい)2/19~3/4ころ

 空から降るものが雪から雨へと変わり、積もった雪や氷が溶けて水になる時期です。草木が芽吹き始める準備を整え、農耕の準備を始める目安とされてきました。冷たい雨の中に春の確かな足音が混じり、眠っていた大地が潤いを取り戻していく様子は、私たちに静かな活力を与えてくれます。三寒四温を繰り返しながら、一歩ずつ春へと進む季節の移ろいを、五感で楽しんでみましょう。

 

第一候 土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)2/19〜23ころ

 早春の柔らかな雨が降り注ぎ、冬の間乾燥していた土に潤いを与える時期です。しっとりと濡れた大地からは春の香りが立ち上り、土の中では植物の根が活動を再開します。

  【生活の知恵】 雨水の日に雛人形を飾ると「良縁に恵まれる」と言い伝えられています。水が生命の源であることから、健やかな成長と幸せを願う大切な習慣です。

  【旬の食べ物】 蛤(はまぐり)。対の殻以外とは決して合わないことから、夫婦円満の象徴とされます。この時期の蛤は身がふっくらとしていて、滋味深い味わいです。

旬の魚:竹麦魚(ほうぼう)、旬の野菜:明日葉(あしたば)、旬の果物:苺(いちご)、季節の楽しみ:春一番

第二候 霞始靆(かすみはじめてたなびく)2/24〜28ころ

 遠くの山々や景色が、ぼんやりと白くかすみ始める時期です。春の湿り気を含んだ空気が、冬の澄んだ景色を柔らかなベールで包み込みます。この現象を、昼は「霞(かすみ)」、夜は「朧(おぼろ)」と呼び分け、古来より風情を楽しんできました。

  【生活の知恵】 「春の皿には苦味を盛れ」と言われます。冬の間に溜まった老廃物を、春野菜の苦味が排出を助けてくれます。毎日の食事に少しの苦味を取り入れ、デトックスを意識しましょう。

  【旬の食べ物】 春キャベツ。葉が柔らかく、巻きがゆるいのが特徴です。生で食べればビタミンを効率よく摂取でき、独特の甘みが心を解きほぐしてくれます。

旬の魚:鯥(むつ)、旬の野菜:菜の花、チコリー、季節の楽しみ:三寒四温

第三候 草木萌動(そうもくめばえいずる)3/1〜4ころ

 草木がようやく芽吹き、大地がうっすらと緑色に色づき始める時期です。日差しに誘われるようにして、地面からは小さな命が顔を出し、木々の先には柔らかな新芽が宿ります。

  【生活の知恵】 季節の変わり目は、肌が敏感になりやすい時期でもあります。丁寧な保湿を心がけ、内側からは水分をたっぷり摂って、瑞々しい草木のように心身の潤いを保ちましょう。

  【旬の食べ物】 わけぎ。ネギとエシャロットの交配種で、春の訪れとともに旬を迎えます。「ぬた(酢味噌和え)」にすると、爽やかな香りと甘みが引き立ちます。

旬の魚:蛤(はまぐり)、山独活(やまうど)、旬の花:猫柳(ねこやなぎ)

立春(りっしゅん)2/4~18ころ

 暦の上ではこの日から春が始まります。まだ寒さは厳しい時期ですが、日差しには微かな力強さが感じられ、梅の蕾が膨らみ始めるなど、水面下で生命が動き出す季節です。古来、立春は一年の始まりとして尊ばれ、新たな気持ちで無病息災を願う日でもありました。厳しい冬を耐え抜いたからこそ感じられる、かすかな春の息吹に耳を澄ませてみませんか。

 

第一候 東風解凍(はるかぜこおりをとく)2/4〜8ころ

 春の訪れを告げる東風(こち)が吹き、冬の間張り詰めていた氷を少しずつ溶かし始める時期です。この「東風」は、春を連れてくる暖かな風の代名詞です。

【生活の知恵】この時期、玄関先に「立春大吉」と書いた紙を貼る風習があります。左右対称の文字が邪気を払うとされ、一年を平穏に過ごすためのお守りになります。

【旬の食べ物】立春大吉豆腐。白い豆腐には「邪気を払う」力があるとされ、立春に食べることで体を清めます。

   旬の魚:伊勢海老(いせえび)、旬の野菜:蕗の薹(ふきのとう)、旬の星:昴(すばる)、季節の楽しみ:初午(はつうま)

 

第二候 黄鶯睍睆(うぐいすなく)2/9〜13ころ

 「春告鳥」とも呼ばれるウグイスが、山里で鳴き始める時期です。最初はたどたどしい鳴き声も、次第に美しい「ホーホケキョ」という響きに変わっていきます。

【生活の知恵】まだまだ冷え込む時期ですが、この時期の雨は「春の雨」と呼ばれ、乾燥した大地を潤します。温かい飲み物に生姜を加え、内側から体温を下げない工夫をしましょう。

【旬の食べ物】ふきのとう。雪の下から顔を出す春の使者です。独特の苦味は、冬の間に眠っていた体を目覚めさせてくれます。

   旬の魚:あおやぎ(正式名バイガイ)、旬の野菜:小松菜、旬の果物:伊予柑(いよかん)、季節の楽しみ:うぐいす餅

 

第三候 魚上氷(うおこおりをいずる)2/14〜18ころ

割れた氷の間から、魚が跳ね上がる様子を表しています。水温が上がり、生き物たちが活発に動き出すサインです。

【生活の知恵】春の気配を感じたら、少しずつ春物の服を準備し始めましょう。首元を温めるストールを明るい色に変えるだけで、心にも春が舞い込みます。

【旬の食べ物】春告魚(はるつげうお)。主にメバルやニシンを指します。特にメバルは煮付けにすると絶品で、淡白ながらも上品な脂の乗りが楽しめます。

   旬の魚:いとより、旬の野菜:高菜(たかな)、旬の星:シリウス、季節の楽しみ:桃の節句

2月 あそ雛まつり(栃木市提供).png
あそ雛まつり(栃木市)
 巴波川(うずまきがわ)周辺を舞台にした風情ある雛祭りです。最大の見どころは、色鮮やかな雛人形を乗せた小舟が川を進む「流し雛」で、蔵の街の景観と相まって江戸情緒を感じさせます。展示や体験イベントも豊富で、春の訪れを優雅に楽しめる栃木市を代表する催しです。(写真:栃木市提供)
2月 今市花市(日光旅ナビ提供).jpg

今市花市

 現在は2/11建国記念の日に開催される江戸時代から続く伝統ある行事です。縁起物のダルマや黄鮒、春を待つ花木や苗木を売る露店がずらりと並び、多くの人で賑わう活気ある光景は、厳しい冬の終わりと春の訪れを告げる今市の風物詩です。地元グルメを楽しみながら「福」を探しに出かけませんか。(写真:日光旅ナビ提供)

大寒(だいかん)1/20~2/3ころ

 一年で最も寒さが厳しくなる時期です。万物が凍りつくような冷気が漂いますが、この時期の「寒(かん)」を利用した「寒造り」の酒や味噌、凍み豆腐などは、雑菌が少なく、深い味わいを生むと珍重されてきました。厳しい寒さの先に、確かな春の足音を感じる準備期間でもあります。寒さに耐え忍ぶことで、生命の芯がより強く、温かく育まれていく、静寂と力強さが同居する季節です。

 

初候 款冬華(ふきのはな さく)1/20~1/24ころ

 地表を覆う厚い霜を押し除けるようにして、蕗のノド(蕗の母)が顔を出し始めます。雪の下でひっそりと、しかし力強く春の準備を整えている生命の輝きを感じる頃です。昔の人は、雪の中からわずかにのぞく蕗の薹(ふきのとう)を見つけると、「春の使いが来た」と喜びました。独特の苦味は、冬の間に眠っていた体を目覚めさせる「春の薬」として、家族の食卓を明るく彩ったそうです。

 旬の魚:鰤(ぶり)

 旬の野菜:百合根(ゆりね)

 旬の果物:蜜柑(みかん)

 

次候 水沢腹堅(さわみず こおりつめる)1/25~29日ころ

 沢の水が厚く凍りつき、氷が最も硬くなる時期です。冷気は極まり、自然界は深い眠りについたかのように静まり返ります。この極寒を利用して作られるのが「寒紅(かんべに)」です。寒中に紅花から抽出された紅は、最も発色が良く、魔除けの意味も込められていました。凍てつく寒さの中で職人が水仕事に励み、女性の唇を美しく彩る鮮やかな赤を生み出す姿には、人の手仕事の温もりを感じます。

 旬の魚:本鮪(ほんまぐろ)、公魚(わかさぎ)

 旬の野菜:芽キャベツ

 

末候:鶏始乳(にわとり はじめて にゅうす)1/30~2/3ころ

 立春を目前に控え、日が徐々に長くなるのを感じ取った鶏が、卵を産み始める頃です。寒さはまだ厳しいものの、生き物たちは確実に春の気配を感じ、次の世代へと命を繋ぎ始めます。大寒の日に産まれた卵は「大寒卵」と呼ばれ、食べると一年間健康に過ごせ、金運も上がると言われる縁起物です。厳しい寒さに負けず産み落とされた卵の濃い黄色は、まるで小さな太陽のよう。家族で分け合い、春を待つ力にする習慣は今も愛されています。

  旬の魚:真鯛(まだい)

  旬の野菜:セロリ、牛蒡(ごぼう)

  季節の楽しみ:節分(せつぶん)

2月 大前神社の節分(大前神社提供).jpg
大前神社
大節分祭・節分講社祭 2/3
 開運招福と厄除けを願う伝統行事で、境内は多くの参拝客の熱気に包まれます。日本一のえびす様に見守られながら、一年の無病息災を祈る活気ある神事となっています。(写真:大前神社提供)

古峯神社

  節分祭追儺式2/3

​ 別名「天狗の社」とも呼ばれる古峯神社は、圧倒的な数の天狗に囲まれた神秘的なパワースポットです。修行を積んだ「天狗」が威風堂々と境内を練り歩き、邪気を祓います。神事の後は拝殿から「福は内」の掛け声とともに豪快な豆まきが行われ、多くの参拝客で賑わいます。御祭神の使いとされる天狗の霊力によって、一年の厄災を退け、人々の幸福と開運を祈願する力強い神事です。(写真:古峯神社提供)

鬼怒川温泉 招福鬼まつり

​2/1~2/28

 節分に合わせた恒例行事で、一般的な「鬼は外」ではなく、地名にちなみ「鬼は内、福は内」と唱えるのが最大の特徴です。大笹原神社での神事のほか、鬼怒川温泉駅前では赤鬼・青鬼との記念撮影や、豪華賞品が当たる「がらまき(豆まき)」が行われ、多くの観光客でにぎわいます。厄を払い、福を招く温かな雰囲気の冬の風物詩です。

(写真:日光市観光協会提供)

小寒(しょうかん)1/6~1/19ころ

 「寒の入り」とも呼ばれ、いよいよ寒さが本格的になる時期です。この日から節分までの期間を「寒中」と言い、寒中見舞いを出したり、厳しい寒さに耐える「寒稽古」が行われたりします。また、小寒の朝には「小豆粥」を食べて無病息災を願う風習があり、赤い小豆の色が厄を払い、冷えた体を芯から温めてくれるという、先人の優しい知恵が込められています。

 

初候:芹乃栄(せりすなわちさかう)1/6〜9日ころ

 冷たい水辺で芹(せり)がすくすくと育つ時期です。芹は春の七草の一つで、厳しい冬の寒さの中でいち早く芽を出すことから、強い生命力の象徴とされてきました。 この時期の心温まる行事といえば「七草粥」です。お正月のご馳走で疲れた胃を労わり、青々とした芹の香りで春の訪れを一足先に感じながら、家族の健康を祈るひとときは、冬の朝の穏やかな幸せを感じさせてくれます。

  旬の魚:笠子(かさご)、ムール貝

  旬の野菜:蕪(かぶ)

  季節の楽しみ:七草粥(ななくさがゆ)

 

次候:水泉動(しみずあたたかきをなす)1/10〜14ころ

 地上の空気はまだ凍てつく寒さですが、地中深くでは凍っていた泉の氷が解け、水が動き始める時期です。目には見えなくても、自然界では着実に春への準備が始まっていることを教えてくれます。 この時期、寒さが厳しいほど水が澄み切るため、昔の人はこの水で酒や醤油を仕込む「寒造り」を大切にしました。目に見えない場所での「芽生え」を慈しむ、日本人の繊細な感性が光る季節です。

  旬の魚:蜆(しじみ)、鯉(こい)

  旬の野菜:ブロッコリー

  季節の楽しみ:鏡開き

 

末候:雉始雊(きじはじめてなく)1/15〜19ころ

 山の中で雄の雉(きじ)が「ケーン、ケーン」と鳴き始める時期です。これは求愛の合図であり、凍えるような寒さの中でも、生命は次の世代へとバトンをつなごうとしています。雉は、農耕地、河川敷などを好み、地上を歩いて移動することが多いため、よく見かける日本の国鳥です。

  旬の魚:鱈(たら)

  旬の野菜:水菜(みずな)

  旬の星座:オリオン座

1月 生子神社日の出祭り_献饌祭(鹿沼市観光協会提供).jpg

生子神社 日の出祭り 1/11

 天文18年(1549)に氏子の子が天然痘で死去し、境内に身を清め42種の供物を神前に供えて子供の蘇生を祈ったところ三日後に息を吹き返したという言われが「日の出祭り」の始まりで、日の出前に氏子一同が神社に参集し、42種の供物を神前に供えた後に弓取り式の神事を行います。鹿沼市の無形民俗文化財に指定されました。(写真:鹿沼市観光協会提供)

冬至(とうじ)12/22~1/6ころ

 冬至は、一年で最も昼が短く、夜が長い日です。この日を境に太陽の力が再び強くなることから、古くから「一陽来復」といって、悪いことが去り、幸運が巡ってくる節目の日とされてきました。風邪を引かずに新年を迎えるため、かぼちゃを食べたり、ゆず湯に入ったりする習わしがあります。厳しい寒さはこれからですが、春の訪れに向けて少しずつ日が長くなるのを感じるようになります。

 

乃東枯(なつかれくさかるる)(12月22日〜25日頃)

「乃東(だいとう)」とは夏に枯れることから名がついたウツボグサという薬草のことで、「枯るる」は枯れてしまうという意味です。夏至の頃に咲き、夏が来ると枯れてしまうウツボグサが、冬至の頃に地上部が完全に枯れる様子を表しています。植物の生命活動が最も衰え、冬の静けさが際立つ時季です。自然界のサイクルが感じられ、次の春へのエネルギーを蓄えているかのように思える候です。

  旬の魚:河豚(ふぐ)

  旬の野菜:蓮根(れんこん)

  旬の果物:柚子(ゆず)

 

麋角解(さわしかのつのおつる)(12月26日〜30日頃)

「麋(さわしか)」とは、大鹿(オオジカ)の一種であるヘラジカやトナカイを指します。冬至の後のこの時期、成長した雄の鹿の角が自然と根元から抜け落ちる様子を表しています。この習性から、鹿の角の生え変わりは、冬の盛りが近づいていることを示唆しています。自然界では力強い再生のサイクルが繰り返されています。

  旬の魚:鮟鱇(あんこう)

  旬の野菜:黒豆(くろまめ)

  旬の野菜:海老芋(えびいも)

 

雪下出麦(ゆきしたむぎいづる)(12月31日〜1月4日頃)

厳しい寒さが続く頃ですが、雪の下で春を待つ麦の芽が少しずつ顔を出し始める様子を表しています。雪に覆われていても、麦は寒さに耐え、しっかりと根を張って成長を始めています。この候は、春の兆しを微かに感じさせる、希望に満ちた季節の知らせです。年の瀬から新年を迎え、寒さの中に秘められた生命力を感じる時季です。

  旬の魚:甘海老(あまえび)

  旬の果物:金柑(きんかん)

      旬の野菜:慈姑(くわい)

1月 モビリティリゾートもてぎ 花火.jpg
New Year HANABI
(モビリティリゾートもてぎ)
 新年の幕開けを祝う「劇場型花火」が2年ぶりに開催されます!視界いっぱいに広がる菊屋小幡花火店の芸術玉と、音楽がシンクロする大迫力の演出は必見。 澄み切った冬の夜空、サーキットの特等席で特別な時間を過ごしませんか。昼はアトラクション、夜は感動の花火で、最高の一年をスタートしましょう!
「PHOTO:金武写真事務所」

大雪(たいせつ)12/7~12/21ころ

 大雪とは、雪が盛んに降りだす頃という意味で、山の峰々は雪をかぶり、平地にも雪が降る時期で、その字のごとく大雪(おおゆき)になる地域もあります。「冬将軍」「シベリア寒気団」「真冬並みの寒さ」など、様々な言葉で表現されるこの頃は、寒気団がシベリア方面から到来し、日本海側には降雪をもたらし、太平洋側では乾燥した冷たい空っ風が吹き荒れます。余談ですが、「冬将軍」とは、ナポレオンがロシアを侵攻しようとした際に厳寒が原因で敗戦した際に、イギリスの新聞が「ロシアの冬将軍にナポレオンが敗れた」と表現したことに由来します。冬将軍に負けないよう、しっかりと防寒の備えをしておきましょう。

 

初侯 閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)12月7日頃~11日頃

 空が空が閉ざされ本格的な冬になるという意味で、重たい冬の雲が空をふさいでいるかのような、真冬の空のイメージです。

  旬の魚:金目鯛(きんめだい)

  旬の野菜:白菜(はくさい)、大根(だいこん)

 

次侯 熊蟄穴(くまあなにこもる)12月12日頃~16日頃

 熊が穴に入って冬ごもりを始める頃ですが、熊の冬眠は「浅い眠り」で特殊だそうです。リスなどの小型動物は体温を外気温近くまで下げ(約5℃以下)、ほとんど動かない「深い冬眠」に入りますが、クマは体温の下降が緩やかで(約31〜35℃)、刺激があれば覚醒しやすい「浅い眠り(冬ごもり)」で、飲まず食わず、排泄もせずに数か月間を過ごしながらも、メスは冬眠中に子を産み授乳するといいます。一刻も早く熊騒動が静まることを願います。山で静かに眠り、人里から遠ざかってくれることを心から祈るばかりです。

  旬の魚:海鼠(なまこ)

  旬の野菜:春菊(しゅんぎく)、チョロギ(草石蚕、甘露子とも書く)

 

末侯:鱖魚群(さけのうおむらがる)12月17日頃~21日頃

 鮭が群がって川をさかのぼっていく頃です。川で産まれた鮭は、海を回遊し、産卵のため生まれ故郷の川に戻ります。各地で「歳の市」が行われ、正月用品や縁起物が売られます。浅草寺で毎年12月17日・18日・19日に開催される「羽子板市」が有名ですね。

生き物が冬眠に入り、2月初旬の啓蟄(けいちつ)の頃に活動し始めます。当然ながら人間も活力が落ち気味になりがちです。年末の忙しさも加わり体調を崩しやすくなるので、体調管理をして年末のラストスパートに備えましょう。

  旬の魚:鱈場蟹(たらばがに)、鮃(ひらめ)

  旬の野菜:三葉(みつば)

小雪(しょうせつ)11/22~12/6ころ

 北国から初雪の便りが届く頃ですが、まだ本格的な冬の訪れではありません。雪といってもさほど多くないことから、小雪といわれたものだそうです。次第に冷え込みが厳しくなってきますので、冬の備えは整えておきましょう。

 小雪の次は、山の峰に雪がかぶり平地でも雪が降りだす頃の「大雪」となります。

 

初侯:虹蔵不見(にじかくれてみえず)11月22日頃~26日頃

 「虹蔵不見」の「蔵」には潜むという意味があり、虹が見られなくなる頃です。冬の日差しが弱まり、虹が出たとしても薄くすぐに消えてしまいます。特に関東地方では、雨が少なく空気も乾燥するため、虹を見ることはまずありません。

 旬の魚:柳葉魚(ししゃも)、喜知次(きちじ)=キンキ

 旬の野菜:大豆

 

次侯:朔風払葉(きたかぜ このはをはらう)11月27日頃~12月1日頃

 「朔風」とは北風のことで、木枯らしが木の葉を吹き払う頃です。木枯らしが吹くたびに木々の葉が散ってしまいます。落ち葉掃きも一苦労ですね。

 旬の魚:ずわい蟹

 旬の野菜:椎茸(しいたけ)

 旬の果物:檸檬(れもん)

末侯:橘始黄(たちばな はじめて きばむ)12月2日頃~6日頃

 橘の実が黄色く色づき始める頃。橘とは柑橘のことで、古くから日本に自生していました。常緑植物であることから「永遠」を意味するとされ、文化の永久性に通じることから、文化勲章のデザインにも採用されています。

 旬の魚:鰰(はたはた)

 旬の野菜:ほうれんそう

​ 旬の食べ物:海苔(のり)

11月 さのあかり(ポスター).png
さのあかり(佐野市)
唐澤山神社の灯篭や参道が幻想的な光で彩られ、歴史ある城跡の石垣や樹々が光と音に包まれます。11/22.23.24、11/29.30 16:00~20:00
​(写真:ポスターより)
11月 かぬまシウマイ博覧会 ポスター.jpeg.jpg
かぬまシウマイ博覧会
(鹿沼市)
 崎陽軒 初代社長 野並茂吉氏のふるさとという縁で、鹿沼商工会議所が取り組むイベントです。約10 軒が出展予定で、「日本一大きな蒸し器⁉」木工のまち鹿沼ならでは、大きな木製の蒸し器も登場予定です。(写真:ポスターより)
11/22
12月 宇都宮シクロクロス(宇都宮市役所提供)クレジット貼付.jpg
​宇都宮シクロクロス2025
12/6(土)、7(日)に道の駅うつのみや ろまんちっく村で開催!オフロードの周回コースで、障害物を乗り越える熱い自転車レースです。多彩な付帯イベントもあり、観戦も楽しめます。UCIレースも実施される国内トップクラスの大会です。(写真:宇都宮市役所提供)
「©︎Nobumichi KOMORI/Setsuna LLC/UtsunomiyaCyclocross」

立冬(りっとう)11/7~11/21ころ

 冬がはじまり、木枯らしが吹き、木々の葉が落ち、はやいところでは初雪の知らせが届くようになります。「木枯らし」の名の通り、吹くたびに葉を落とし、まるで木を枯らしてしまうように見えることからそう呼ばれています。西高東低の冬型の気圧配置になってから、風速8m以上の北寄りの風が吹くと「木枯らし1号」と発表されます。

初候

山茶始開(つばきはじめてひらく) 11月7日〜11月11日頃

よみは「つばき」ですが、山茶花「さざんか」が咲き始める頃。(サザンカとツバキはとても似ています。)冬枯れの景色の中で、大輪の山茶花の花はよりいっそう目立ちながら、綺麗に咲きほこります。

 旬の魚:帆立貝(ほたてがい)

 旬の野菜:葱(ねぎ)

 旬の果物:西洋梨(せいようなし)

 

次候 

地始凍(ちはじめてこおる)11月12日〜11月16日頃

冬の冷気のなかで、大地が凍りはじめます。朝は霜が降り、場所によっては霜柱がみられるところもあります。夜は冷え込みがいっそう厳しくなります。

 旬の魚:牡蠣(かき)

 旬の野菜:銀杏(ぎんなん)

 旬の果物:柿(かき)

 旬の行事:七五三(しちごさん)数えの歳で、男の子は3歳5歳、女の子は3歳7歳の時に、各地の神社にお参りします。千歳飴は親が子どもの長寿を願っていることから、長くなりました。

末候

金盞香(きんせんかさく)11月17日〜11月21日頃

ここでいう金盞は黄金の杯 (さかずき) のことで、6枚の花びらの真ん中に黄色い冠のような副花冠をもつ水仙の異名です。水仙は上品な香りと、育てやすさから人気のある花です。水仙の開花時期は冬の時期なので「雪中花」という別名もあります。水仙は上品な香りとその凛とした佇まいから、お正月の花や茶花としても人気です。

 旬の魚:甘鯛(あまだい)

 旬の野菜:山芋(やまいも)、カリフラワー

11月 足利学校「釋奠」 足利学校提供.JPG
釋奠(せきてん)史跡足利学校
「釋奠(足利市指定民俗文化財)」は史跡足利学校で毎年11月23日に開催され、儒学の祖・孔子とその高弟を祀る儀式で「供え物を置く」という意味があります。儒学が盛んだった江戸時代に全国的に広まりましたが、現在は足利学校のほか湯島聖堂(東京)や日新館(会津)など数ヶ所だけに残っている大変珍しい行事です。
(写真:史跡足利学校提供)

霜降(そうこう)10/24~11/7ころ

    秋が深まり、朝霜が降りる頃。もみじや蔦は紅葉し、農作物の収穫も行われます。朝晩は冷え込み、人々や動物たちの冬仕度がはじまります。

ひとつ前の節気は「寒露」で、寒くても凍っていない露(つゆ)でしたが、霜降では凍って霜になるのです。わずかな違いですが、一歩一歩冬が近づいて、次は「立冬」になります。

 

初候

霜始降(しもはじめてふる) 10月23日〜10月27日頃

霜がはじめて降りる頃。昔は、朝に外を見たとき、庭や道沿いが霜で真っ白になっていることから、雨や雪のように空から降ってくると思われていました。そのため、霜は降るといいます。

  旬の魚:鮭

  旬の野菜:占地(しめじ)

  旬の果物:胡桃(くるみ)

  季節の楽しみ:新蕎麦

 

次候 

霎時施(こさめときどきふる)10月28日〜11月1日頃

ぱらぱらと通り雨のように雨が降りはじめる頃。雨が降ったかと思えば、すぐに青空が顔を出します。通り雨を「時雨(しぐれ)」といい、しぐれる日は寒い日がほとんどで、雨に濡れると体があっという間に冷えてしまいます。初時雨は、人々や動物たちが冬支度をはじめる合図だといわれています。

 旬の魚:喉黒(のどぐろ)

 旬の野菜:薩摩芋(さつまいも)

 旬の果物:林檎(りんご)

  季節の楽しみ:食用菊

 

末候 

楓蔦黄(もみじつたきばむ)11月2日〜11月6日頃

楓(かえで)や蔦(つた)が色づいてくる頃。晩秋の山々は赤や黄に彩られ、紅葉狩りの季節です。葉が赤色に変わることを「紅葉」、銀杏のように黄色に変わることを「黄葉」、秋の山が紅葉することを「山粧う(よそおう)」と表現します。

  旬の魚:旗魚(かじき)、鯔(ぼら)

  旬の野菜:人参

寒露(かんろ)10/8~10/23ころ

    寒露とは、夜が長くなり、草木に冷たい露が降りる時期という意味で、朝晩はぐっと冷え込みを感じるようになりますが、空気が澄んだ秋晴れの過ごしやすい日が多くなります。実りの秋の収穫も盛りになり、山々からは紅葉のたよりが聞かれるようになります。夜空を見上げれば、より美しくきれいに輝く月が見られます。

 

初候

鴻雁来(こうがんきたる)10月8日〜10月12日ころ

ツバメと入れ違いに雁が北から渡ってくる頃。雁は日本で冬を過ごし、暖かい春になるとシベリアの方へ帰っていきます。スポーツの秋!気候がよく、スポーツに親しむには絶好の季節です。この日にスポーツに関するイベントも多いので、体を動かしてみてはいかがでしょう。

 旬の魚:北寄貝

 旬の野菜:零余子(むかご)

 旬の果物:木通(あけび)

 

次候 

菊花開(きくのはなひらく)10月13日〜10月17日ころ

菊の花がさく頃。各地で、菊の展示や菊まつり、品評会が行われます。菊には不老長寿の薬効があるとされ、旧暦9月9日の重陽の節句には、菊の花を酒に浮かべた菊花酒を飲む風習がありました。

 旬の野菜:小豆、滑子(なめこ)

 旬の果物:柘榴(ざくろ)

 

末候 

蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)10月18日〜10月22日ころ

蟋蟀が戸口でなく頃。この候の蟋蟀は、夏から冬にかけて見られ、鈴のような音色を響かせるツヅレサセコオロギだと言われています。

 旬の魚:魳(かます)

 旬の野菜:青梗菜(ちんげんさい)

 旬の果物:栗

秋分  9/23~10/7ころ

9/22

 秋分(しゅうぶん)とは、春分と同じように、太陽が真東から昇り真西に沈む、昼と夜の長さが同じになる日のことで、どちらも極楽浄土に繋がる時期として彼岸というお墓参りをする習慣があります。秋分の日は特にその色が濃く、戦前まで歴代天皇と皇族の霊を祀る「秋季皇霊祭」が行われ、戦後から「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」日として制定されました。

 対して春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日として制定されたため、同じ国民の祝日でも背景が異なることがわかります。

 昔から「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があり、昼が長く暑い夏を超え、秋分の候になると暑さもかなり和らぎ、秋が深まっていきます。

 

雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)9月23日~27日ころ

 夏の間に鳴り響いた雷が収まるころを指します。春分に鳴り始め、秋分に収まる雷、それは稲が育っていく時期と重なることから、昔の人は稲妻が稲を実らせると考えました。

 

蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)9月28日〜10月2日ころ

 夏が終わり、外で活動していた虫たちは寒さの到来を察知して、冬ごもりの支度を始めます。春の啓蟄の初候「蟄虫啓戸 (すごもりのむしとをひらく)」まで、約半年間も土の中で静かに待ちます。

 

水始涸(みずはじめてかるる)10月3日〜10月7日ころ

 田んぼの水を抜き、稲穂の刈り入れを始める頃となります。収穫の秋まっただなかで、大忙しですが、黄金に色づいた稲穂が輝き、風がなびく風景はとても美しいです。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」は作者不明ですが、稲が実を熟すほど穂が垂れ下がるように、人も学問や徳が深まるにつれ謙虚になることを表した重みのある諺です。

白露(はくろ)9/7~9/22ころ

 日中は相変わらず暑さが続いていますが、「白露」とは、大気が冷えてきて、植物にも露が出て、葉の緑が白く輝くように見え始める頃で、秋の気配を感じられるようになる時期を指します。湿度を含んだ空気が冷気に触れてできる水滴は、朝晩の気温が低くなっている証拠です。

 

草露白 (くさのつゆしろし) 9月7日~9月11日ころ

二十四節気名と表現が重なるほど、この季節を象徴する自然現象で、野の草に降りた朝露が白く光って見えるようになります。露は、夏から秋への季節の変わり目など、朝晩の気温が下がる日によく見られ、秋の季語にもなっています。

  旬の魚:秋刀魚(さんま)

  旬の野菜:南瓜(かぼちゃ)

  旬の果物:桃

鶺鴒鳴 (せきれいなく) 9月12日~9月16日ころ

セキレイを知らなくても、「チチッチチッ」と鈴のような高い声に聞き覚えがあるのではないでしょうか。水辺を好みますが、軒下にも巣を作る身近な存在です。

  旬の魚:間八(かんぱち)

  旬の果物:葡萄(ぶどう)

玄鳥去(つばめさる) 9月17日~9月21日ころ

春先にやってきたツバメが帰り始める頃となりました。子育てを終えたツバメは、季節の移り変わりとともに暖かい南の地域へと旅立っていきます。暖かくなった春先(「玄鳥至(つばめきたる)4/4~4/8」にはまたツバメが日本へと戻ってくるので、それまでしばしのお別れです。

  旬の魚:舌平目(したびらめ)

  旬の野菜:葉唐辛子

  旬の果物:梨

処暑(しょしょ)8/23~9/7ころ

 処暑とは、暑さが止むと言う意味です。朝夕には涼しい風が吹き、穀物が実り始め、心地よい虫の声が聞こえてきます。例年より残暑が続く予報ですが、「処暑」を意識すると、外の風や虫の声に気づき、自然の変化や暮らしの工夫、旬の食べ物を通じて、季節の変化を感じたいものですね。

 「二百十日」(およそ9月1日)は農家の三大厄日のひとつで、昔は、立春から数えて210日目に台風が来る確率が高いとして警戒していました。また、9月1日は「防災の日」です。1923年9月1日に発生した関東大震災の慰霊とともに、災害に備え、地域の避難訓練に参加したり防災用品の点検などをしたりしてはいかがでしょうか。

 

綿柎開(わたのはなしべひらく) 8月23日〜8月27日ころ

綿を包む柎(がく)が開き始める頃。クリーム色の花が咲いたあとに実がはじけて、中から白いふわふわした綿毛が飛び出してきます。

  旬の魚:平政

  旬の野菜:パプリカ

  季節の花:木槿(むくげ)

 

天地始粛(てんちはじめてさむし) 8月28日〜9月2日ころ

ようやく暑さが静まる頃。秋が近づき虫の音も次第に大きくなりますが、日中はまだまだ暑く夏の気候が続きます。

  旬の魚:鯣烏賊(するめいか)

  旬の魚:鯊(はぜ)

  旬の果物:無花果(いちじく)

 

禾乃登(こくものすなわちみのる) 9月3日〜9月7日ころ

稲穂が膨らんで黄金色になる頃。「禾」の文字は、植物の穂の形からきていて、豊かな実りを象徴しています。

  旬の魚:鰯(いわし)

  旬の野菜:茄子

  旬の果物:酢橘(すだち)

  季節の楽しみ:秋の七草

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